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2011年10月23日日曜日

仙台ACT


「硯に復興の夢をかけて ~鄙びた漁村~」

皆様こんにちは
10月22日
仙台へ来ております。
朝6時半に新宿を出て、丁度お昼前に仙台に到着致しました。
お昼ご飯は仙台青葉LCの皆様と合流しまして、牛タンを頂きました。
さて、本日は仙台青葉LCさんと合同アクティビティとして、現地の養護施設「ラサールホーム」に於いて、パティシエ山本Lに依りますロールケーキ作り教室を開催しました。また仙台青葉LCの山口Lに依るイブニングコンサートが行われました。
東京でも実績のあるケーキ作り教室ですが、やはり仙台の子供達も非常に素直で、とても楽しそうにケーキ作りを勉強してくれていました。ロールケーキなの で、巻き方に少々コツがいるらしく、なかなか巧く巻けないでいる所を山本シェフがいとも簡単に綺麗に巻いていく姿を見て子供達が感嘆の声を発していたのが 印象的でした。肝心のケーキの出来ですが、皆楽しそうにそれぞれのデコレーションをしていて、なかなかの出来栄えでした。ケーキを作る喜び、そして未来へ の夢を感じて貰えたと思います。


山本シェフの手さばきを真剣に見つめる子供達






思い思いのデコレーション

つまみ食いしすぎです(^^)


子どもらしいデコレーション(^^)

東京の子供達もそうですが、仙台の子供達もこれをきっかけにパティシエへの道を選んでくれる子供がいたらとても素晴らしいですね。
 
さて、その後は仙台青葉LCの山口Lに依るコンサートが開かれました。山口Lはお医者様だそうですが、キーボードの腕前も素晴らしかったです。大人も子供達と一緒に身体を使ったダンスを楽しみました。また、子供達にそれぞれ楽器を担当してもらい、モーツァルトのお父様作曲のオモチャのシンフォニーととなりのトトロを組み合わせた曲を演奏されていました。子供達にとって楽器に触れると言うのはとても素晴らしい経験ですね。
素晴らしい演奏の山口L
子供達に色々な楽器を演奏してもらいます

音楽に合わせて体を動かす"リトミック"
右手2拍子左手3拍子!
山本シェフとお弟子さん

ラサールホームでのアクティビティも無事終了し、ホテルへ。
夕食は仙台青葉LCにお招き頂き、合同アクティビティ報告会と題しまして交流のひと時を過ごしました。

皆様やはり復興のお話が多く、自治体によって進捗がバラバラで、全く進まない地区は復興どころではないとのお話も。
翌日に訪れる雄勝のお話もありました。硯の町として知られる雄勝町ですが、震災前は4300人だった人口が、震災後はたったの1000人程になってしまっているのだそうです。
瓦礫の中から回収された作品たち

 お土産として清永Lの「うめ屋」さんより仙台青葉LCの皆様、ご来賓の方々に辛子明太子をプレンゼント頂きました。
と言うわけで、仙台ACT第1日目は無事終了しました。

10月23日
おはようございます。
今日はまず硯の町"雄勝(おがつ)"へ参りました。雄勝石作家の齋藤玄昌實先生を訪ねました。雄勝の町はほぼ壊滅状態です。

メンバー一同その状況に愕然として言葉を失いました。そして皆の心にこの町の復興の為に微力でも奉仕を!と更に誓いました。齋藤先生に硯工場の跡やミュージアム、雄勝の総合支所などを案内して頂きました。
雄勝は元々雄勝町でしたが、今は石巻市雄勝となっています。
硯石は一つの山から露天掘りで採掘されているそうですが、震災で採掘場までの道が寸断されてしまっているそうです。
硯工場の跡

総合支所も津波の爪痕は有りましたが、中には無傷で瓦礫の中から回収された硯が集積され、若い工員さんが一枚一枚丁寧に洗っておられました。
瓦礫の中から回収された硯
瓦礫の中から回収された硯(屋根材や外壁材)
一枚一枚丁寧に洗われていました。
齋藤玄昌實先生に説明を頂く

その後は、雄勝の中枢機能を置いてあります老人ホームにて、雄勝漁業者に依る合同会社"オーガッツ!の代表の方と雄勝総合支所の方、齋藤玄昌實先生のお話を聞きまして、当クラブから目録の贈呈式がございました。当クラブと仙台青葉LCより齋藤先生が主幹を務められている"雄勝石復興NPO"に100万円ずづ寄付をさせて頂きました。

この寄附は"震災孤児による東京駅舎雄勝石壁画設置"計画に対してのものです。
この計画は"「雄勝町と伝統文化復興プロジェクト」に於いて、東京駅駅舎に被災した子供達108人が雄勝石プレート108枚に絵を描き、組み合わせることで、幅役2.5mの壁画に仕立て、平成24年度完成予定の東京駅に設置展示する。"と言うものです。この108枚の雄勝石と108人の子供達。不思議な事に、壁画の面積の計算で108枚になったが、雄勝に残った子供達の数が偶然にも108人だったそうです。これは齋藤先生もこの偶然が何を意味しているのかはわからないが…と仰っていました。完成が楽しみです。
雄勝総合支所の所長様には当クラブ山本Lのパティスリープラネッツさんより500人分のクッキーを寄贈させて頂きました。このクッキーは山本Lが復興支援として販売されている物で、売上の全額を寄付頂いています。

合同会社オーガッツさんは、復興以前よりの漁業者のあり方として消費者直販を目標に、被災後は復興への力として立ち上げられたそうです。雄勝の海鞘、牡蠣、帆立、銀鮭を消費者直販されています。それも"育ての親"と称しまして、一種1万円で自分の海産物を育てて、育ったら送られて来ると言うユニークな復興戦略を実践されています。希望者には現地で実際に漁業体験が出来るサービスも。因みに牡蠣は2.5年です。銀鮭は1年。迷います。
さて、雄勝をあとにしまして、気仙沼に向かいます。途中、被害の甚大な三陸町を通りました。まさに焼け野原の様な光景でした。

そして、気仙沼に到着。とても広い平野が無残な姿になっていました。水産業のビルが多く、まるで建物がくり抜かれた様に佇んでいました。

現地で介護の会社をされています気仙沼LCの方の会社を訪問させて頂きました。2Fの天井近くまで水が上がった痕があり、2F駐車場には水没し、降ろすことの出来ない車両が置いてありました。
ライオンである社長はいつか来る津波を予想して、かなりの食料を備蓄されていたそうです。取り残された社員さん達はこのお陰で食料に困らなくて済んだそうです。見習わなくては!屋上からの風景は何とも言えず虚脱感を誘い、皮肉にもカラスとカモメが元気にエサを漁っていました。社長さんが仰るにはこれでも相当綺麗になったそうです。この広い平地は地震の沈下により満潮時には海水に浸かるそうです。復興計画として10年計画で土地を1.8m盛り上げるそうですが、相当の土が必要で、近くの山は気仙沼の海産物と非常に密接な関係が有るため切り崩せないなど、大きなジレンマを抱えておられるそうです。
打ち上げられた遠洋漁業船
信号が使えない為、警察官の方の手信号です

さて、気仙沼訪問のもう一つの目的は「ライオンの家」計画の物件であります坂東玉三郎さんのお弟子さんのご実家。

仙台青葉LCの平嶋Lが坂東玉三郎さんに切にお願いされたとの事で、今年中になんとか一家が暮らせる様に気仙沼LC仙台青葉LC東京ワンハンドレッドLCで改修を!との事でございました。そして1階は"ライオンズの家"として、支援に来るライオン達の復興支援の拠点としたいとの計画です。平嶋Lの言葉「綺麗になってしまう前にこの現状を皆様に見て頂きたい!と言うのが私の本音です。」と言う言葉が胸に刺さりました。伝える、伝わる、感じる、の重要さを身に染みて感じました。
大変お世話になりました仙台青葉LCの平嶋L

これでフルスケジュールな今回の仙台ACTも全てを終えました。
帰りのバスでは途中まで元気だったものの、流石に皆疲れた様子です。

長時間バスを運転をして頂いた運転手さんありがとうございます。1時頃新宿着予定との事で、まだ3時間ありますが…。
この素晴らしいACTの達成は実行委員長の阿部かな子L、山下規介L、残念ながらご不幸があり参加出来ませんでした四方Lの人並外れたご努力の賜物ですね。また、この先まだまだやるべき事が沢山見えましたので活動は更に盛り上がるでしょう。

以上、仙台ACTのご報告でした。
皆が口を揃えて「現地を見なきゃわからん」と言う意味を身を持って感じたACTでした。
全ての写真はこちらにUPしてありますので御覧ください。

記事 L水牧
 
http://tokyo100lc.blogspot.com/